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スポーツ好きの人が歯で苦労しやすいわけとは?

スポーツ好きに特有の不利な条件があるのです

体を動かすのが好きなかた多いですよね。健康や気分転換のために楽しんでいるかたから、競技やトレーニングにのめり込んでいるかた、トップアスリートまで、その取り組み方はさまざまです。 ただ、そうした濃淡の違いはあれ、実はスポーツ好き特有の習慣が、歯の健康にとって不利に働くことがあることをご存知でしょうか? 今回は『スポーツ好きの人に起きがちな歯のトラブル』に着目し、そうしたトラブルを減らす方法をお伝えしたいと思います。

スポーツ好きで習慣的に体動かしている人が抱えがちなフリーな条件をまずは整理してみたいと思います。そのひとつが運動中は『唾液が減りやすい』ことです。唾液は、口のなかを洗い流し、むし歯になりかけた歯にミネラルを運んで補修(再石灰化)してくれる大切な体液です。『唾液さえたっぷり出ていれば、そうそうむし歯はできない』と言ってもよいほど、お口の健康にとってたいへん重要です。唾液は、交感神経が優位になる興奮時に分泌が減り、副交感神経が優位なリラックスしているときに分泌が増えます。

スポーツの魅力といえば、なんといってもいつもよりハイになれること。つまり、スポーツ中はもともと唾液の分泌が減りやすいのです。それに加え、汗をかくと脱水気味になって唾液の分泌は減ります。激しく動くと口呼吸になりますよね。ハアハアすると口のなかはカラカラです。これでは、唾液の再石灰化の作用は十分に働きません。ほかにも歯を痛めやすい理由があります。それは、甘い物(糖)の補給が増えること。30分程度の運動であれば必須ではないそうですが、1時間以上の運動ともなると糖の消費が激しく、低血糖になって足がつったり頭がボーッとするのを防ぐために、糖の補給が必須になります。素早くエネルギーを補給するには甘い飲み物が最適。激しい運動するときほど頭の補給が必要ですが、エネルギー補給のためにしょっちゅう飲むことで、むし歯菌の活動を促してしまいます。さらに問題なのが、スポーツドリンクなどの飲み物に含まれる酸。スポーツドリンクにはスポーツ時に失われる糖や電解質のほか、ビタミンCなどの酸性成分が含まれています。飲料をおいしくし、腐敗を防ぎ、疲労回復に役立ちますが、歯の主成分であるミネラルを溶かすので、酸蝕症の原因になってしまいます。

歯の健康リスクがトリプルで重なる?!

唾液不足、糖、酸。もしこの3要素が別々の口の中で作用するのなら、それほど大きな影響は生じないのかもしれません。しかし糖の補給をしょっちゅうしていると、むし歯菌が酸を盛んにだしむし歯をつくります。むし歯菌ができてもろくなった歯に飲み物の酸が入り込んだら、歯の溶解は一気に進みます。唾液が減っていると、歯を再石灰化し補修してくれる唾液の効果も期待薄です。。このようにリスクがトリプルで重なりやすいため、スポーツ好きのかたの歯は影響を受けやすく、熱心に取り組んでいるかたほど問題が起きやすいのです。でもだからといって、歯のためにスポーツの喜びをあきらめるわけにはいきませんよね。そこで必要になるのが防御です。 ぜひ今回のリスクを減らす方法を知ってスポーツを楽しみながら歯を守り、将来歯で苦労しないで済むようにしていきましょう。

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